「子どもが産まれたら、母乳で育てたほうがいいんだよね?」
そもそも母乳っていつまであげればいいのか?ミルクに切り替えるのはいつなんだろう。
離乳食が終わったらもう母乳もミルクもいらないのか?
と、はじめての子どもを前に疑問に思うでしょう。今回は母乳についての事実、男性として気をつけておきたいことを書きました。
出産直後の母乳(初乳)はかなり大事
母乳について最初にまとめると以下のようなメリットや注意点があります。
- 出産直後の母乳(初乳)はかなり重要
- できるだけ母乳で育てるべき
- WHOの推奨は2歳までの母乳、日本の平均授乳期間は1歳ごろ
- いつまで母乳か?という問いに明確な基準なし
- 母乳神話に支配されるな
出産直後の1週間の母乳とその後の母乳には異なる成分が含まれています。
産まれた直後の子どもは外界からの刺激(ウィルスなど)に対して非常に弱いため、免疫力を高めることを優先した成分が多く含まれています。
赤ちゃんはママの子宮から外界に出てくると、さまざまな雑菌やウイルスなどに晒されてしまいますが、初乳は栄養価が高く、ママから免疫物質を受け渡して免疫力を高める働きがあり、赤ちゃんの命を守る大事な役割を持っています。
WHOでも、初乳を赤ちゃんの「完璧な栄養源」として位置づけていて、新生児に初乳を与えることを推奨しているんですよ♪
色々なところで初乳は大事と繰り返し書かれています。
しかしその後の通常母乳にも免疫物質が含まれていることは覚えておいていいでしょう。
初乳が何らかの事情で子どもに授乳できなかたっとしても問題はないはずです。
初乳は産まれたての子供に免疫力をつけさせるための成分が多く含まれている
このことを夫婦で共有しておくのがいいと思います。
できるだけ母乳で育てるべき
母乳育児がいいのか?ということを調べる時にWHO(世界保健機関)や厚生労働省などできるだけパブリックな情報を参照しました。
結果、どのガイドラインでも母乳育児を推奨しています。
母乳育児のメリットは子どもとママ双方にあります。
母乳の子どもへのメリット
母乳が子どもに与えるメリットは数多くあります。
- 消化にいい
- 免疫力を増強する
- 疾病を予防する
- 下痢を予防する
- アレルギーのリスクを軽減する
- 家族に糖尿病のような病気がある場合にリスク軽減できる
- 肥満リスクを軽減する
- 顔全体の筋肉や顎を発達させる
赤ちゃんである子どもが生きていくのに必要なことばかりですね。
改めて母乳ってスゴいんだなと思いました。
母乳育児のママへのメリット
一方母乳をあげることでママへの直接的なメリットもあります。
- 子宮の回復を助ける
- がんを減少させる(卵巣がん、子宮体がん、乳がん)
- 妊娠糖尿病のリスク軽減
赤ちゃんが母乳をのむことでママの胎内でオキシトシンというホルモンが分泌され、これが子宮の回復を助けるようです。
あとは授乳による赤ちゃんとのコミュニケーションというメリットも言うまでもないですね。
下記のリンクは日本助産師会のガイドラインなんです。
妊婦への母乳の理解や、母乳の成分についてなど医学的に詳しく書いてありました。
赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援
すごいボリュームなので気になったことがあったらガイドラインを検索して調べてみるといいですよ。
WHOの推奨は2歳まで母乳、日本の平均授乳期間は1歳ごろ
WHO(世界保健機関)の公式ガイドラインでは母乳を少なくとも2歳頃まで与えるのが望ましいと記載があります。
「ええっそんな歳になって母乳飲む子いるっけ?」
と、思ったのですがミルクや離乳食が発達している日本では平均授乳期間は1歳ごろまでとのことでした。
まあWHOって世界標準ですから品質の高い製品が不足しがちな発展途上国までカバーしているわけです。
なのでそういう書き方になるのでしょう。
日本では大体1歳ごろまで授乳しているとおぼえておけば良いのではないでしょうか。
いつまで母乳か?の問いに明確な基準なし
調べていくうちに、多くの人が「いつ母乳を終えたほうがいいのか?」と悩んでいることが分かります。
しかし医学的にいつまで母乳というのはハッキリとありません。
なぜかというと、たとえばミルクは経済的に負担があるので母乳をあげ続ける人や、職場への復帰で必然的に授乳の機会がへったり。
人によって状況が様々です。
母乳の授乳にこだわるあまり、乳房のトラブルが起きたりママの睡眠不足や体調悪化を招いては本末転倒・・・・
というのがあちこちのネットの書き込みや投稿を読んで感じます。
非常に悩んでるママが多いですね。
「ミルクは栄養学的に問題はない」の一言をママとパパの間で頭に入れておくべきでしょう。
母乳神話に支配されるな
先ほどのママの授乳に関する悩みと関連する内容です。
医療機関の母乳推進のおかげで、授乳をするべきだという認識が世間に認知されています。
ぼくも改めて母乳の凄さがわかりましたし出来るだけ1歳ごろまで子どもに授乳できたらなと思っています。
しかしなにがなんでも母乳で育てないといけないという一種の強迫観念をうむこともあります。
「母乳で育てないと子どもによくない・・・・」
と、考えている状況で母乳がなかなか出なかったり、子どもにうまく授乳ができないときがあったらどうでしょうか?
ストレスは相当なものになるはずです。
ママ本人のストレスに加え、周りから「どうして母乳がでないの?」などの無意識なプレッシャーも受けることが多くあります。
おそらく周りから心ない一言を浴びせられたママも世の中にはたくさんいるでしょうね。
結論として母乳の凄さを実感しつつ、母乳神話に陥らないように注意していけばいいと思います。
我が家は「子どもに母乳はぜひ与えたいモノ、でも状況によってはミルクに頼ってもいい」というような姿勢でいることにしようと考えました。
それが1番子どもにとって良い育児環境であるように思いますしね。