神田昌典さんの「2022―これから10年、活躍できる人の条件 」を読みました。
結論、若い人(18〜23歳)は読まなくていいです!
逆に、子供がいるサラリーマン、独身でも30歳前後の人は読んでこの内容を頭の片隅にでも入れておくべきかと。
この本を読むべき人
- 10年後に子供が社会に出ているであろう人
- 30歳付近のサラリーマンの人
2022年以降、日本の更なる衰退
今日本はようやく、不景気からの復活を遂げようとしているところにガツンとした内容。
これから日本はゆるやかに死んでいきます。
ということは日本は景気が悪いように見えて、本来は、これから10年はそこ固いはずなのだ。「いま不況だから・・・・」という考えは間違いで、「いまはまだいいけど、これから悪くなる」と考えなくちゃならない。
2020年以降、若手人口は減るばかりなので、相当、日本経済は悪化するとみられている。
デント氏の予測方を極めて単純化して言えば、景気は46歳〜50歳の人口の増減によって決まるというものだ。この年代は人生で最もお金を使う年代であり、節約したくても、出費を抑えられない。黙っていても子供は大きくなり、住居費、教育をはじめとしたさまざまな費用がかかる。そこでこのような年代に属する人口が、これから多くなる場合、景気は良くなり、少なくなる場合、景気は悪くなるのである。
国の経済は人口ピラミッドからある程度予測できます。
少子化によって若手世代の人口が本格的な不況を迎えるのは、少ない若手が46〜50歳の年齢になった時に訪れるという予測がされています。
この予測法は単純ながらも、日本のバブル崩壊の時期と、団塊世代が消費ピークを超えた時期は一致しているなど無視できないトレンドのようです。
どの世代がもっともお金を使っているか?
そしてこの先その世代は増えるのか?減るのか?
単純ですが、国全体の大きなトレンドを知り得る手段になります。
デント氏は2020年以降の日本経済について「国も人もいずれは死んでしまう」といっている。まさに余命宣告しているのだ。
日本という国家はもうオワコンになるしかない。
世界の成長エンジンとなる東アジア諸国の、共通点とは
そんな中、アジアには好調に成長している経済圏が多くあります。中国、韓国、台湾です。
実は調子がいい国は中国だけじゃない。
韓国、台湾も同様に、これから上昇基調。2025年ごろまでピークが続く。つまり東アジア全体がこれから10年は大きく成長していくのだ。
実はこれらの国々は、ひとつの大きな共通点がある。なんだと思う?
答えは-----儒教だ。
著者は70年周期説をもとに、日本には今後明治維新のような変革がくる、と予測しています。
その変革がこの儒教経済への変貌。
儒教経済の総人口は20億人を超え、EU圏の5億人、アメリカの3億人を遥かに超える経済圏として世界の中心となりえる可能性を秘めています。
今後の日本の衰退と儒教経済圏への変貌
まとめると下記のようになります。
- 日本は2020年まではいいがその後は下り坂
- 中国の勢いは2020年〜2025年ごろまで続く
- 東南アジア諸国が勢いづくのは2030年頃から。
随分先の予想ですが、今の自分の年齢に10歳を足す、もしくは10歳の子供がいる場合子供は20歳です。
その時彼らがどんな働き方をできるか?自分はどういう働き方をしているか?
少なくとも今と同じ状況では無いことは確実なので、それを見据えて、どう行動をしていけばいいのか?ということが、本の内容で述べられています。
日本に引き篭もるか、アジア人として活躍するか
オワコンとなる日本。
そして儒教経済への発展。それに希望を見い出すにはアジア人というセルフイメージを持つこと、です。
2020年から、日本は落ちる一方という現実的なシナリオは、実は想像力の乏しい、悲観シナリオにすぎないのだ。
いまでは日本だけがお先真っ暗で、まわりだけが明るく見えたはず。しかし、日本に引き篭もるのを止めて、アジア人であるというセルフイメージを持ってみたらどうだろう。
そして改めて地図を見ていると、なんと私達よりも恵まれた地域にいる人類はいない!
世界経済の成長エンジンとなる、アジアに生まれてきた!これはどれだけ凄いことなのか?
アジア人として生きていくことを前提にするならば、日本の将来は非常に明るいという内容。
日本が超高齢化社会で得る医療、介護は大きな健康医療産業となります。
その技術、サービス力は、アジア圏を相手に素晴らしい価値を提供出来るはずである、と。
それこそが世界の中心になるアジア圏で日本がリーダーとして牽引していく道だ、という内容が解説されています。
「会社」はなくなり、共立起業へ
本書の後半では下記の内容が語られています。
- 2024年、会社はなくなる!?
- 40代が、時代のはざまに架ける橋
あらゆる商品にライフサイクルが存在します。
そのライフサイクルの法則をiPhoneを例にして解説しており、本書では2013年10月現在のiPhoneのカラーバリエーション展開を見事に当てています。
このライフサイクル論に「会社」という存在を当てはめると、もう会社という存在は過渡期を過ぎており、衰退していきます。
そんな激動の世の中に40代の人達のビジネスチャンスについて解説がされています。
キーワードは「共立起業」。
まとめ
なんとなくだけど、このまま20年は働いたとしても未来は明るくなさそう。
というか、日本ってもう厳しいんじゃないかな・・・
こんな漠然とした不安を感じている人、必ずいると思います。
っていうか自分がサラリーマン時代にどれだけ酒の肴にしたであろう話題。
そんな漠然とした不安に
日本はこれからこうなるんだよ、世界はこうなるんだよ、働き方っていうのはたぶんこうなるんだよ
という具体的な変化を教えてくれる本です。
この本を読んで一度、10年、20年後の生活を想像してみるといいかもしれません。
長い内容の本ですが、すごくすごく訴えかけてくるものがあります。
長文を読んでいただき、ありがとうございます。
ではまた!